子供の頃のアトピー、大人になってからのアトピー

私のアトピーは、子供の頃のほうが、見た目としてはずっとひどかったと思います。
特に覚えているのは、指の関節のひび割れです。曲げるたびにパックリ割れて、赤くなって、時には血がにじむこともありました。水に触れるのも痛くて、冬は特につらかった記憶があります。

絆創膏を貼ってもすぐに濡れてしまうし、掻いてはいけないと分かっていても、かゆみと痛みが一緒に来ると、どうしても触ってしまいました。子供心に、「なんで私だけ」と思っていた気がします。

大人になった今、あの頃のような痛々しいひび割れは、ほとんどなくなりました。
関節が裂けるように切れることもなく、見た目だけを比べれば、確かに「軽くなった」と言えるのかもしれません。

ただ、かゆみについてはどうかというと……
正直なところ、あまり変わっていない気がします

場所は変わったり、強さに波はあったりしますが、「かゆい」という感覚そのものは、子供の頃からずっとそばにある感じです。ひどく掻き壊すことは減りましたが、それは治ったというより、対処の仕方を覚えた、という表現のほうが近いかもしれません。

以前、皮膚科の先生に言われた言葉が、今でも印象に残っています。
「高齢者のアトピーって、あまり見たことないでしょう?」

そのときは、「たしかに…」と思いました。
でも同時に、少しだけ引っかかりました。

今の高齢者の方々が子供だった頃と、私たちが育った環境は、かなり違います。食生活も、生活リズムも、ストレスの種類も。だから、私たちが高齢者になったとき、本当に同じ状況になるのかなと考えることがあります。

将来、年を重ねても、かゆみと付き合いながら生きている人が、きっといるんじゃないか。
それが私自身かもしれないし、誰かかもしれない。そんな気がしています。

だから私は、「いつか完全に治る日」をゴールにするのを、少しずつやめました。
その代わりに、「年齢とともに形が変わっていくアトピーと、どう付き合うか」を考えるようになりました。

子供の頃は、親に守ってもらいながら、薬を塗ってもらい、通院していました。
大人になった今は、自分で選び、調べ、決める場面が増えました。スキンケアや生活用品、食べものも、「少しでも刺激が少なそうなもの」を選ぶようになっています。

正解かどうかは分かりません。
でも、少なくとも「悪化しにくい状態」を保つことは、以前よりできるようになりました。

最近は、日常的に使う保湿剤や肌に触れるものについても、できるだけシンプルで負担の少なそうなものを選んでいます。劇的な変化はなくても、「今日はそこまでひどくならなかった」と思える日が増えると、それだけで少し安心できます。

子供の頃のアトピーと、大人になってからのアトピー。
同じようでいて、違うもの。
でも、どちらも私の人生の一部です。

もし将来、高齢者になってもアトピーがあったとしても、
「それなりに折り合いをつけて生きている自分」でいられたらいいな、と思っています。