子どものアトピーと家族の雰囲気

アトピー性皮膚炎のある子どもにとって、ぜひ「家が居場所」になってほしい、と私は思っています。


特に中学校くらいまでは、外でイヤな思いをすることが少なくないからです。
見た目のことを言われたり、かゆそうにしているのをからかわれたり。悪気のない言葉でも、子どもには強く刺さることがあります。学校って、どうしても「周りと違う」が目立ちやすい場所なんですよね。


だからこそ、家に帰った時に安心できるかどうかは、本当に大事だと思います。

外で少し傷ついても、「家ではそのままでいい」と思えたら、気持ちのバランスが取れることもある。逆に、家まで緊張する場所になってしまうと、心の逃げ場がなくなってしまいます。


では、どうすれば家が「居場所」になれるのか。


私は、ひとつの形として、「アトピーの話を自然にできる家」があると思っています。
たとえば、「最近ちょっと赤いね」とか、「今日はかゆそうだね」を、特別重い話ではなく、背が伸びたね、くらいの自然さで話せる感じです。
もちろん、必要以上に気にし続けるのとは違います。
でも、「話題にしてはいけない空気」がないだけで、子どもはかなり安心する気がします。


もうひとつは、逆に、アトピーの話はそこまでしないけれど、子どもの自己肯定感を高くできる家。
「今日も頑張ったね」とか、「それ面白いね」とか、「一緒にいると楽しいよ」とか。アトピーとは関係ない部分も含めて、その子自身をちゃんと認めてもらえる空間です。
私は、このどちらかの方向が良いのかな、と感じています。


逆に、個人的にかなりつらかったのが、「元気に産んであげられなくてごめんね」という言葉でした。
言った側は、愛情や申し訳なさから出た言葉だったと思います。
でも、子ども側は結構衝撃を受けることがあります。
私自身、あの言葉は今でも覚えています。
なぜあんなにショックだったのか、大人になってから考えたことがあります。たぶん、「自分は謝られるほど、出来の悪い存在なんだ」と、子どもながらにはっきり理解してしまったからだと思います。


もちろん親だって苦しいし、悩んでいる。
それは大前提としてあると思います。
でも、家族の関係って、とても深くて長いものですよね。
だからこそ、「腫れ物に触る」ように接するより、「その子をちゃんと認める」方向のほうが、長い目で見ると支えになるのかな、と私は感じています。


アトピーを完全に消してあげることは難しい場面もあります。でも、「ここには居ていい」と思える空気は、家族だからこそ作れるものなのかもしれません。