アトピー性皮膚炎と長く付き合っていると、「どこをゴールにすればいいのか」が分からなくなることがあります。調子がいい日があっても、また悪くなることもある。その繰り返しの中で、私は少しずつ「今日がマシならOK」という基準を作るようになりました。
まずひとつ目は、目標を高くしすぎないこと。
以前の私は、「健康な人と同じ肌の状態になりたい」と思っていました。でも、それを基準にしてしまうと、少し良くなっても「まだ全然ダメ」と感じてしまうんですよね。今は、「昨日より少しかゆみが少ない」とか、「今日は掻き壊さなかった」くらいの小さな変化を基準にしています。そのほうが、ちゃんと前に進んでいる感覚を持てるようになりました。
ふたつ目は、未来のことを考えすぎないこと。
「何年後に良くなるんだろう」とか、「このままずっと続いたらどうしよう」と考え始めると、気持ちが一気に重くなります。でも正直、その答えは今の自分には分からないことが多いです。だから私は、「昨日・今日・明日」くらいまでを考える範囲にしています。昨日より少しマシか、今日をどう過ごすか、明日も無理しすぎないか。それくらいに区切ると、不思議と気持ちが落ち着きやすくなりました。
そして三つ目は、とにかく自分をほめること。
これは少し照れくさいのですが、意外と大事だと感じています。私はよく、コウペンちゃんみたいに「えらいね」と心の中で言うようにしています。薬を塗っただけでも、保湿を忘れなかっただけでも、外で頑張って帰ってきただけでもいい。アトピーがある中で生活するって、それだけで結構エネルギーを使っていると思うんです。
こうして振り返ると、「今日がマシならOK」というのは、あきらめではなくて、自分を守るための基準なのかもしれません。完璧を目指すよりも、少しでも楽に過ごせる日を積み重ねる。そのほうが、結果的に長く続けられる気がしています。
もし今、基準が分からなくなっているなら、「今日は昨日より少し楽だったかも」くらいの感覚から始めてみるのもひとつの方法かもしれません。それだけでも、気持ちが少し軽くなる日があるように、私は感じています。