アトピーでいると、
思いがけないタイミングでその話題になることがあります。
「大丈夫?」
「原因って何なの?」
「これ効くらしいよ」
心配してくれているのはわかる。
悪気がないことも、たぶん本当。
だからこそ、
強く拒絶するのも違う気がして、
つい無理をしてしまうこともありました。
若いころの私は、
聞かれたら最後、真面目に全部説明しようとしていました。
どれくらい痒いのか。
どんな薬を使っているのか。
いつから続いているのか。
話しているうちにだんだん疲れて、
最後は自分だけがぐったりする、というパターン。
「あれ、私なにしてるんだろう」
と思うことが何度もありました。
いまは少しだけ、やり方が変わりました。
まず、ある程度は説明する。
これは今も同じです。
アトピーではない人には、
わからないことが本当に多いと思うからです。
うつる病気ではないこと。
良い日と悪い日の波があること。
見た目より本人は慣れてしまっていること。
そのくらいを、短く。
以前より、
「全部わかってもらおう」とは思わなくなりました。
正確に伝えようとすればするほど、
たぶん終わらないからです。
それでも話が続きそうだな、
そろそろこの話題から離れたいな、
と思う瞬間はやっぱりあります。
空気的に、
もう十分かな、という感じ。
そんなときに、私が使う言葉があります。
「長くかかる病気だから、見守ってください」
これを言うようになってから、
会話の終わりがとても穏やかになりました。
突き放していない。
でも、それ以上踏み込ませない。
不思議と、
だいたいここで「そっか」「無理しないでね」と
話題が自然に閉じます。
魔法の言葉、というほどではないけれど、
私にとってはかなり助けられている一言です。
それに最近は、
こうも思うようになりました。
話題にしてくれる人の全員が、
ものすごく深く知りたいわけではないんだろうな、と。
ちょっと気になった。
心配だから声をかけた。
そのくらいのことも、きっと多い。
だからこちらも、
ほどほどでいいのかもしれない。
全部背負って説明しなくていいし、
理解してもらえなかったとしても、
それはもう仕方のない部分もある。
そう考えると、少しラクになりました。
もちろん、
本当にちゃんと聞いてくれる人もいます。
そういう相手には、
こちらもゆっくり話したいと思います。
でもそれは、
自分の余裕があるときに。
いつでも、誰にでも、ではなくていい。
そう決めただけで、
会話に対する身構え方が変わりました。
いまも、人に聞かれれば答えます。
にこやかに、できる範囲で。
そして、
「長くかかる病気だから、見守ってください」と伝えて、
自分から区切りをつける。
冷たくしないで終わる方法として、
私はこの形に落ち着いています。
もし同じように、
説明しすぎてあとでぐったりしてしまう人がいたら、
こんなやり方もあるのか、くらいに思ってもらえたら嬉しいです。
会話をうまく切り上げられるようになると、
自分のために使える気力も少し残るようになりました。